小学校における「プログラミング教育」の意図は?

最終更新:2020年5月19日

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この記事では、最近話題の「プログラミング教育」が何を意図しているかについて解説します。

プログラミング教育に関して詳しく知るために、文部科学省の資料を見ていきましょう。
プログラミング教育の狙いについては「小学校プログラミング教育に関する概要資料(PDF)」が詳しいです。

この「小学校プログラミング教育に関する概要資料(PDF)」(以下「概要資料」と呼びます)において、新しい学習指導要領について説明されています。

新学習指導要領のポイントとして、冒頭にて以下のような表現がされています。

情報活用能力の育成・ICT活用

「プログラミング教育」というとプログラムを書けるようになることが主たる目的であるかのように思いがちです。
実際のところこれから先の時代においてはパソコンは使えて当たり前、プログラミングできることもほぼ必須の能力となります。
世の中の人々、特に子供を持つ世代はその能力が身につくことを期待してしまいがちですが、実はそうではないのです。

情報を処理する能力を向上させることを主眼として導入するのであって、プログラミングはあくまで手段として採用しているに過ぎないということです。

また、小学校におけるポイントについては以下のように言及されています。

小学校においては、文字入力など基本的な操作を習得、新たにプログラミング的思考を育成

各教科等の特質に応じて、児童がコンピュータで文字を入力するなどの 学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動や、 プログラミングを体験しながらコンピュータに意図した処理を行わせるために必要な 論理的思考力を身に付けるための学習活動を計画的に実施することを明記。【総則】

この文は少し長いですが、「情報手段の基本的な操作を習得する」「論理的思考力を身に付ける」のが目的だと読み取ることができます。
例えば「図書館を使って調べ学習をしてみましょう」のような活動のひとつとして「コンピュータを使って平均値を算出してみましょう」などというのがあったり、そこでプログラミングをする(かもしれない)、という程度の話です。

つまり、「プログラムを使って課題を解決した」という記憶を作るのが目的ですので、実際にプログラミングができるようになることは期待しないほうがよいです。
子供にプログラミングができるようになってほしい場合には、民間のプログラミング教室を活用するべきでしょう。

結論としては、脱暗記教育、「生きる力を育む」という政策のなかの一つの流れ、目玉であると考え、プログラミングの能力が高まることには期待しないでおくのがよいでしょう。

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